土佐酒造株式会社
創業明治10年。140年以上続く嶺北地域唯一の酒蔵です。当社は全て嶺北産酒米を使用しており、地域にこだわった清酒造りを行っており、地域の酒米生産農家との連携を深め、酒米も清酒もより品質を高めることを目指しています。また、販路も全国はもとより世界中に広げており、地産外商を推進しています。
土佐酒造は明治10年に創業した高知に18ある酒蔵のひとつだ。創業当時から、土佐町田井で酒造りを続けている。明治時代から大切に使われている酒蔵が、今もなお現役で稼働している。
土佐酒造はその長い歴史の中で、いわゆる普通酒と呼ばれる酒造りを得意としてきた。普通酒とは、醸造の過程でアルコールが添加された、比較的手に取りやすい価格のお酒だ。最盛期では、土佐酒造で醸造する酒の90%が普通酒だったという。土佐酒造を代表する銘柄「桂月」の銀杯、金杯が中でも最もポピュラーな酒で、地元を始め広く愛されている。しかし、時代の変化とともに、こうした普通酒の需要が徐々に落ち始める。こうした局面を打開するため、土佐酒造は普通酒の製造に加えて、こだわりを持った純米酒の製造に取り組むこととなる。特に転機となったのは、平成27年の代表交代だ。現社長である松本氏が社長に就任したことで、米、製法など全てにこだわった酒造りへとシフトした。そして、なんとその翌年、世界最大規模のコンテスト「International Wine Contest(IWC)」酒部門で最高賞を受賞することとなる。今では、世界で「桂月」は世界ブランドに。普通種の酒蔵から、世界に名を轟かせる土佐酒造へと転換を遂げた。
企業からのメッセージ
酒は生き物であり、品質の高い清酒を追求するためには、経験や技術も必要ですがきめ細かい管理も必要になってきます。当社は社内杜氏の元で酒造りを一から覚えていただくことで、技術を習得し酒造りやお酒そのものの知識も習得していただきます。また、製造だけでなく社員の適正等も考えて、営業や開発等幅広い分野で活躍していただけるよう、いろいろな職種にチャレンジしていただくことも可能です。
企業基本情報
会社名 | 土佐酒造株式会社 |
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業種 | 製造業 |
設立 | 1951年12月 |
代表者 | 松本 宗己 |
事業内容 | ・製造:酒類の醸造 ・製品:製品のボトリングと生産設備の保守 ・品質管理:生産工程における原料や製品の分析及び基準値・香味・安全性等の管理 ・研究:麹菌、酵母菌を中心とする微生物による製造技術開発 ・営業:卸売、酒販店、ホテル、飲食店等の得意先開拓及び各種イベントの実施 ・ロジスティクス:商品及び原料の保管、管理、出荷、配送 ・事務:各種業務の遂行に必要となる各種事務 ■ホームページ http://www.keigetsu.co.jp/ |
本社所在地 | 高知県土佐郡土佐町田井418 |
私と仕事
大衆的な酒造りから、細部までこだわった酒造りに転換
社長交代のタイミングで、徹底的に日本酒のマーケット調査を行なった。土佐酒造で、当時出荷の90%を占めていた普通酒。市場を見てみると縮小傾向にあることは否めなかった。一方、土佐酒造には1銘柄しかなかった純米酒は、唯一市場が伸びていて、海外での需要が高まっている傾向にある。そうしたマーケットでは、価格が多少高くても、口当たりよくフルーティーで爽やかな飲み口の酒が支持されることが分かった。このような状況を踏まえ、「特徴のある純米酒を作って海外に売り込む」という戦略ができあがった。
この方向転換は大きなものであった。まず、土佐酒造には純米酒を作るノウハウや設備が十分になかった。手作業で設備を拡張し、外部から技術者を招くなどして、純米酒、純米大吟醸の作り方を学んだという。こうした変化をスタッフも楽しんでくれているようで、自分たちが作った酒が世界中に広まっていくことが嬉しいとやりがいを感じながら取り組んでいる。
こうして造られたのがスパークリング酒「匠(John)」だ。この酒が、世界的なコンテストIWC酒部門で最優秀賞を受賞する。商品開発に取り組み始めて1年での快挙だった。この受賞から一気に海外での人気に火がつき、レストランや大使館などから注文をいただくなど海外のマーケットが一気に広がった。「匠(John)」は、今の土佐酒造を代表する酒だ。
土佐酒造では、市場ニーズを読み解き、商品を絞り込んで開発を行う。こうすることで、世界で勝負ができる酒を次々に生み出すことができた。共通したこだわりは「おいしい酒」を造るということ。土佐酒造が目指す美味しさを実現するためには、手作業でやらなければならない工程もあり、大量生産には向かない。おいしい酒を自分たちの手で造るということこそ重要であり、これからも継続しなければいけないことと大切に考えている。
こうした試行錯誤を経て、会社の方向転換から5年。「以前とはまるで違う会社に生まれ変わりました。激動の5年でしたね。」と永野部長は言います。造る銘柄も5種類から20種類に増えた。
私と仲間
酒造りを愛するスタッフ
酒造りは秋から仕込みが行われ、冬の寒い時期にゆっくりと発酵を進めて美味しいお酒を造っている。夏場は気温が高く発酵が進みすぎるため、酒造りには向かないのだ。そのため、海外で受賞し需要が増えた時などでも、仕込める時期は一年に一度。その年仕込んでいた在庫が底をついてしまい、お客様の要望に十分に答えることができなかった。これを解決するために、土佐酒造では全館空調設備が入った工場を、従来の工場横に新設した。一定の温度で管理し、冬季の気候を再現することで仕込みが通年可能となり、醸造量の増加と安定的な供給を実現した。
土佐酒造で働くスタッフは、酒造り最盛期の短期スタッフも含めて15名。勤続30年を超えるベテランスタッフから若手まで様々だ。製造のスタッフも仕込みのない夏季には営業スタッフとなり、お客様のもとへ伺うこともあるという。「製造スタッフの説明は、横で聞いていると私の方が感心してしまうこともあるほど上手です。話を聞くと、酒造りの風景が目に浮かぶというか。やはり造った人なので、お酒に対する愛情があるのだと思います。」と、永野本部長は言う。酒造りへの思いがあるからこそ、伝えたいという気持ちに繋がるのだろう。
普通酒が製造の90%を占めていた時期を経て、こだわりの酒造りに転換した土佐酒造。かといって、地元から愛される普通酒の製造から撤退することはなく、依然として製造を続けている。地元の方に支持されてきたからこそ今がある。その感謝を、今度は世界から注目される酒蔵として地域に還元できるよう取り組んでいる。これからも、地域に根ざした酒蔵として歩みを進めていく。
私と地域
地域に根ざした酒造りを
土佐酒造が思い描くことの一つに「テロワール」がある。テロワールとは、ワインの生育環境などを指す言葉。気候や土壌、地形の特徴などによって、ぶどうの生育環境が異なり、出来上がったワインもまた異なる味わいとなる。この土地に根ざした考え方がテロワールである。
土佐酒造が目指すのは、地域に根ざした酒造りだ。地域には、美しい棚田が点在しており、その棚田で土佐酒造が使用する酒米が作られている。嶺北地域は、山間部のため寒暖差の変化が激しく、品質のいい酒米を作る土地、気候の条件が揃っている。いい品種の酒米をそれに適した環境で生育し、その米を使用して土佐酒造にしか造れない酒を産みだす。飲んだ人が、嶺北の棚田が広がる風景を思い描くことができるような、ストーリーのある酒造りを目指している。
「匠(John)」の他にも、地元の米を100%使用した酒や、有機米で仕込んだ「sake nature」など特徴のある酒造りを行なっている。いずれも「ただ美味しい」だけではない、ストーリーのあるお酒だ。
国内はもちろん、海外で土佐酒造の酒を飲んだ人が、嶺北を訪れるような地域にしたいというのが土佐酒造の考えだ。実際に、ドイツなどヨーロッパからわざわざ土佐酒造まで訪れる観光客がポツリポツリと現れ始めている。酒造りだけでなく、その酒を育んだ地域にも関心を持ってもらえるような環境が嶺北地域だからこそ整っている。わざわざ訪れたくなるようなストーリーのある酒造りを行うことが土佐酒造の使命である。
そのために、地域を支援する取り組みも大切である。契約農家を増やす取り組みを行ったり、コメの生育を支援するために成長度合いをデータで可視化するシステムを取り入れたりと嶺北地域の棚田を酒米の一大産地とするためのプロジェクトに取り組んでいる。
清酒の製造(適正により配置転換あり)
熱意をもって仕事をする人を歓迎します。
仕事内容
清酒の製造
※製造をメインとしますが、適正により営業や事務等他の職種に配置することがあります
雇用形態
正社員、アルバイト
応募資格
学歴・職種経験・業界経験不問
勤務時間
8:00~17:00
残業時間:月平均8時間程度
給与
基本給(初任給)
大学卒業 186,000円
短大・専門学校卒業 170,000円
高校卒業 163,000円
昇給・賞与
昇給:定期昇給なし
賞与:現在はなし
休日・休暇
1年単位の変形労働時間制
年間休日85日
諸手当
役職手当:課長級以上の役職に就いた場合に支給
資格手当:職務上必要かつ、その資格が必要とされる職務に従事している場合に支給
残業手当:法定労働時間を超える労働に対して割増賃金(25%増し)を支給
深夜手当:深夜労働に対して割増賃金(25%増し)を支給
休日手当:法定休日労働に対して割増賃金(35%増し)を支給
福利厚生
健康保険、厚生年金、雇用保険、労災保険 他
【そのほかの福利厚生】
定期健康診断
社長主催の懇親会
充実した教育・研修制度
資格取得支援制度あり
地域とともに発展していくことを目指しています。
業績は年々上昇しています。